2010年09月20日

国民読書年をなかったことにする

えー、このところ更新が滞っているのは(まあ常に滞っておりますが)、前回記事にしたオタ俳句を地味に続けているからなのね。
最近、ブログのネタを考える時間(駅と職場の間とか、お風呂の中とか)をオタ俳句つくるのに使っちゃってます。オタ俳句、楽しいので、ぜひ挑戦してみましょう。

それはそうと、いつの間にか夏は終わって、もう9月の半ば過ぎ。
もうちょっとで10月です。第4四半期が間近です。今年もそろそろまとめの時期‥‥、なのです。早いねー。
で、その今年は、ここで何度も繰り返してるように、
「国民読書年」
なのでありました。
いいですか、国民読書年も、残すところ、あと4分の1なのです。
ところが、どうでしょうか。
このところ、本についての話題といえば、一にも二にも、
「電子書籍」
ということになってますよね。
たぶん図書館業界の人にとっては、いちおう今年は国民読書年で、それなりのイベントがちょこちょこ開催されているみたいですが(図書館業界の人向けの)、図書館以外の本業界、出版社・書店・取次・書き手の人、あるいは世間のふつうの読書家にとっては、今年は国民読書年ではなく、
「電子書籍元年」
になっているように思えます。
国民読書年、ほとんど存在感がありません。

思い返してみてください。
国民読書年が最後の四半期を迎えようとするこの時期について、当初の予定ではどのようになっているはずだったか。
国民読書の掛声とともに、日本全土に広がった読書の気運は、いやがおうにも高まり、盛り上がり、燃え上がり、人々はわれもわれもと争って本を読み、本を読むために会社を休む者、学校をさぼる者、早期退職、休学する者が続出し、主婦は家事を投げ出し、経済はいっそう停滞し、経団連の偉い人は「国民読書年なんかやるんじゃなかった」と後悔し、と言いながらもみずからもまた本を読むことがやめられず、その中にあって出版社や書店のみは儲けに儲けてもうウハウハのガハガハ、日本の未来は知らんけど本業界の未来はピカピカに明るいもんね! ということになっているのではなかったか。
国民読書年関連のマスコットキャラ、ヨミネエも、当初のGoogle検索結果27件というのが信じられないような人気キャラに成長し、ネットにはヨミネエ絵やヨミネエ動画があふれ、コミケではヨミネエ本が一大勢力となり、来春にはついにアニメ化決定! ということになっているのではなかったか。
国民読書年をきっかけに生まれたアイドルグループDKS48はいきなりの大ブレイク、モー娘もAKB48もなぎ倒して一気にトップアイドルへとのぼりつめ、並み居る女性誌の表紙を独占し、大みそかには紅白歌合戦出演間違いなし、ということになっているのではなかったか。

なのに、ああ、それなのに。
ふたを開けてみれば、今この時期、国民読書年についての街頭アンケート結果は、
・国民読書年? 何それ?‥‥63.7%
・あれっ? 国民読書年ってもう終わったんじゃなかったっけ?‥‥23.5%
という体たらく。
日本国民のほとんどは、もう国民読書年なんて、眼中にないのです。

このままでは、来年は、タイヘンなことになってしまうのではないか。
今でさえこんな状況なのに、国民読書年が終了した暁には、ほとんどの国民は読書なんて見向きもしなくなるのではないか。
いや、見向きもしないだけなら、まだいい。
来年、たとえば電車の中などで本を読もうものなら、近くに座っている女子高生2人が、
「やだー、ちょっと、あの人、見て、ほら、‥‥プッ、読書してるー。今どき、ヤバくね? ていうか、バカじゃないの?」
「ちょっと、声大きい、聞こえるって、今どき読書とか、ぜったい、どっか変だから。頭おかしいから」
ということになるかもしれないのです。読書家、大ピンチなのです。

そうならないために、どうすればいいのか。
国民読書年をあと3カ月残す今、われわれの取り得る道はどのようなものなのか。
ということで、提案です。
ここはひとつ、思い切って、いっそのこと、
「なかったことにしちゃう」
というのは、どうでしょうか。
国民読書年なんか、最初からなかった。なんか国会で決議したような気もするけど、もう政権とかずいぶん変わっちゃってるし、あれはたぶん、気のせいだったのでは。
ということにする。
なんか本関係の年だった気がするかもしれないけど、ほら、違うわよ、本は本でも、今年は、
「電子書籍元年」
だってば!
ということにするのです。
とりあえず、国民読書年について言及しているホームページやブログなどについて、すべて電子書籍元年に書き換えちゃう。
新聞や雑誌にはほとんど国民読書年のことなんて取り上げられてないから、そのままにしておいても、十分ごまかせます。
読書推進キャラクターのヨミネエも、国民読書年じゃなくて電子書籍元年のマスコットだった、ということにする。
今ここを読んでいるあなたも、ほら、今年は国民読書年じゃなくて、電子書籍元年ですよー。ほら、この五円玉をじっと見て、ほら、ほーら、だんだんまぶたが重くなる‥‥、だんだん眠くなーる‥‥。そうして、目が覚めたら、国民読書年のことは、すっかり忘れる‥‥。
‥‥‥‥。
‥‥。

よし、これで、電子書籍元年が終了した来年、電子書籍がすっかり廃れて、電車の中で、
「ちょwww、ヤダ、あの人、何あれ? 電子書籍? 今どき? バカじゃないの?」
ということになったとしても、とりあえず読書は生き残るぞ。


posted by 清太郎 at 13:54| Comment(10) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読書年はともかく、読書家は希望を捨ててはいけません。春は必ずやってくるのです。

たとえば、近頃では女性ファンの参入著しい「鉄道」「落語」などの分野、これらだって、つい最近まで冬の時代だったではないですか。
鉄道ファンと言えば「変態」と同一視され、落語と言えば「日曜の夕方に座布の取りっこをしている番組」と思われていた時代が長く続いたのです。
それに耐え抜いてこその今の栄光の時代・・・というほどでもありませんが、まあまあ認知されるようになったわけであります。

読書もまた然り。これからの冬の時代、たとえ変態扱いされようと石を投げられようと、毅然と耐え抜いてこそ、輝ける未来がやってくる、かもしれないのです。
Posted by すずめの巣 at 2010年09月20日 16:11
すずめの巣さん。
やはり春のためには、冬を経験しないといけないのでしょうか。一度は変態扱いされ、石の一つや二つ投げられないと。
いつか来る春のために、臥薪嘗胆、山篭りでもして力を蓄えた方がいいかもしれません。
Posted by 清太郎 at 2010年09月20日 23:35
福島市で「国民読書年イベント 冲方丁トークショー」なるイベントのポスターが貼ってありました。

あぁ、国民読書年は清太郎さんの妄想ではなかったのだなぁ・・・と思ったことは内緒です。
Posted by だっぱら at 2010年09月23日 17:13
だっぱらさん。
国民読書年って、東京よりも地方のほうにあるみたい。なんだかよくわかんないけど‥‥。
Posted by 清太郎 at 2010年09月24日 21:26
…私は5年後が怖い…
…5年後、私は定年である…
…子供たちも独立し…さあ、仕事から解放され、一緒にゆっくりしようかと思ったら…
なかったことにして…

あまりにも悲惨だ…この世で一番恐ろしい言葉「なかったことにして」
Posted by 銀河旋風児 at 2010年09月25日 19:09
先手を取って、「いなかったことにする」というのはどうでしょうか。邪魔にされないくらいに存在感を消してみるというのは‥‥。
Posted by 清太郎 at 2010年09月26日 21:49
大丈夫です!
「ヨミネエ」のgoogle検索結果 約 1,830 件
増えてます!(トップは相変わらずこのブログですが)

個人的には、mixiで毎月1冊以上読書感想文を書くことにして、
そのおかげで読書量が以前よりちょっと増えたりして、
十分「読書年」になってます。
Posted by 黄黒真直 at 2010年09月27日 20:05
黄黒さん。
おお、なんか正しい青少年ですね。本読んでるんですね! 心強い!
しかし要注意ですよ。来年、国民読書年が終わってから、
「やだー、まだあのヒト、読書してるー、キモーイ」
とか言われないようにしましょう(^^;
Posted by 清太郎 at 2010年09月29日 22:26
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Posted by “My”アフィリエイトスカウト事務局 at 2010年10月27日 20:36
加護ちゃんという人が、モーニング娘に居たことくらいはわかります。
Posted by 長澤まさみ 美脚 at 2013年06月18日 19:16
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