2012年01月15日

2011読書界番付

えー、皆さん、お元気ですか。

昨年の、
「読書界しょんぼり番付」
を考えた場合に、まあ津波で本屋さん壊滅とか電子書籍鳴かず飛ばずとか「旅」やら「ぴあ」やら雑誌廃刊とかといった項目が並んだ末尾に、
「本読みHPブログ停滞」
と付け加えてもいいくらい、更新滞りまくっております。
年末には恒例の「読書界番付」も発表しないままでした。ごめんなさい。

今年は、なんとかもうちょっと更新頻度をアップしたい!と思いつつも、もう1月も半ばであります。
ということで、年末にすっぽかした「2011読書界番付」の発表をもって、今年最初の更新とさせていただきます(安易だなあ)。
‥‥とはいうものの、昨年の読書界番付、なんだかイマイチなのよねー。震災があったから、というのも理由のひとつなんだろうけど、2011年は、なんというか読書界全体が、パッとしない感じだった気がします。そのパッとしない中で、「番付発表!」なんていってもねー、なんかビミョーだよね‥‥。
いろいろ考えたけど、項目数も、少なめです(年を追うごとに減っていく気がする)。
と、テンション低めなまま、以下が番付です。


読書界番付

西
原発本 横綱 震災・津波本
謎解きはディナーのあとで 大関 西村賢太
タニタ本 関脇 ジョブズ本
サッカー本 小結 ピンチョン
ビブリオバトル 前頭1 俳句
日比谷図書文化館 同2 金沢海みらい図書館

例のごとく、さらっと解説。

■横綱
・原発本
・地震・津波本

これはもう説明不要でしょう。
地震があって津波があって原発メルトダウンで、もうタイヘンなことになりましたが、そこはそれ、出版界は転んでもただでは起きず、人の不幸で飯を食います。
2011年に出た震災関連本は700点以上、うち原発本は200点に及ぶといいます。さらに、雑誌の特集も軒並み震災と原発でしたから、まさに震災・原発一色。
特に原発関連本は、どの本がどのくらい信じられるのか、どの本を読めばいいのか、まったくわけがわかりません。

■大関
・謎解きはディナーのあとで
・西村賢太

ここしばらく、直木賞がパッとしないのに比べて、話題になっているのが本屋大賞です。
2011年の本屋大賞受賞作『謎解きはディナーのあとで』は、12月の時点で180万部を突破。ドラマになり、続編も出て、本屋さんの店頭を賑わせ続けました。まさに「本屋さんが売りたい本」の鑑です。
一方の西村賢太は、「苦役列車」で2010年下半期の芥川賞を受賞。同時に受賞した朝吹真理子をさしおいて、とりわけネットの住人の間では「非モテの希望の星」として人気をさらいました。
今wikiを見たら、「受賞以後はワタナベエンターテインメントに所属し、タレント活動をおこなっている」と書いてあって、あの非モテな感じがキャラとして消費されておしまい、にならないといいんだけど‥‥。

■関脇
・タニタ本
・ジョブズ本

体脂肪計のタニタが「社員食堂のレシピ本」として出した『体脂肪計タニタの社員食堂』『続・体脂肪計タニタの社員食堂』は、正続あわせて430万部、読書界の枠を超えて、話題になりました。
今年に入って1月11日には、読者待望の、リアルにタニタのランチが味わえるという「丸の内タニタ食堂」がオープンして、(その混乱ぶりが)ニュースになってましたね。
一方のジョブズ本、スティーブ・ジョブズが10月8日に逝去した後、伝記『スティーブ・ジョブズ』の出版が前倒しとなり、24日には世界18カ国で同時発売され、日本では発売後1週間で上下あわせて100万部を突破、電子書籍版も好調で、他の出版社からも柳の下の二匹目、三匹目狙いのジョブズ本がいっぱい出ました。

■小結
・サッカー本
・ピンチョン

サッカー本といっても、サッカー小説とかサッカー教則本とかじゃなくて、サッカー選手の書いた本。とりわけ、日本代表・長谷部誠の『心を整える。 ―勝利をたぐり寄せるための56の習慣』が話題になりました。他にもよく見ると、
・長友佑都『日本男児』
・遠藤保仁『信頼する力―ジャパン躍進の真実と課題』
・川島永嗣『準備する力―夢を実現する逆算のマネジメント』
・内田篤人『僕は自分が見たことしか信じない』
など、いろいろあるのね。女子代表の澤も何冊も出してるし、三浦和良の『やめないよ』なんかもあって、サッカー選手本だけでベストイレブンが組めそうです。
一方のピンチョンは、新潮社からまさかの「ピンチョン全小説」が刊行され、マニアックな本好きから大歓迎されました。

■前頭1
・ビブリオバトル
・俳句

ビブリオバトルっていうのは、みんなの前でオススメ本をプレゼンして、どれがいちばん読みたくなったか!?を競う遊びね。京都で始まり、ここ数年、各地で行われていましたが、昨年は「ビブリオバトル首都決戦2011」が開催され、東浩紀や猪瀬直樹がゲストとして出演するなど、盛り上がりました。
東大の図書館でも開催されたみたいだし、小規模なものはどんどんあちこちで行われるようになっているみたい。そのうち、プロのビブリオバトラーが本屋さんを渡り歩いて、店頭で対決したりするようになると楽しいんだけど‥‥。
俳句は、「読書界」からちょっとずれるかもしれないけど、一昨年から私がハマってるので、おまけで。
「東京マッハ」などの俳句イベントが開かれたり、「ユリイカ」で俳句特集が出たり、女性誌「SPUR」でファッションと俳句がコラボしたり、新感覚の俳句雑誌「ハイネ」「ハインケル」が創刊されたり(ウソだけど)と、俳句が若い世代にも「なんだかステキにおもしろいもの」として認知されるようになったのが2011年でした。
今年あたり、俳句がブレイクするかも。各出版社には、引退世代向けだけではないオモシロ俳句本をがんばってつくってもらいたいものです。

■同2
・日比谷図書文化館
・金沢海みらい図書館

図書館好き以外にはあまり知られてないかもしれませんが、2011年には、新しい時代に向けた図書館が2つできました。
日比谷図書文化館は、東京都立日比谷図書館のリニューアルオープン。外観はほぼそのままながら、インテリアは一新、すっかりオシャレになりました。でも、それより大事なのは、「図書文化館」の名称が示すとおり、「歴史・文化を保存し発信する」ことがテーマとなっていること。本をいっぱい所蔵しているだけじゃなくて、ここから文化を発信してやるんだぜ!という攻めの姿勢の文化施設に生まれ変わったのです。
一方の金沢海みらい図書館は、シーラカンスK&H(建築本なのに泣ける!という名著『学校をつくろう』の福岡市立博多小学校をつくった建築事務所ね)の設計として建築業界でも話題になりましたが、この図書館のコンセプトは「地域コミュニティの核」。図書館だけじゃなくて、ホールや集会室などの交流施設が合体してるのね。
いろいろと模索が続く図書館業界のようですが、これからは、これら2つの図書館のように、単なる書棚の集積ではない、「何かできる場所」になっていくのかもしれません。まあ、それが本当に求められているかどうかは、わかんないけど‥‥。

ということで、以上、遅ればせながらの「2011年読書界番付」でした。「しょんぼり番付」のほうは、ホントにしょんぼりしちゃいそうなので、今回はナシ。今年は、どんなにしょんぼりなことがあっても、それを上回るステキなことがいっぱいあるような読書界になってほしいものです。ていうか、みんなで読書界を盛り上げていきましょう!



posted by 清太郎 at 11:47| Comment(5) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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