2008年12月21日

2008読書界しょんぼり番付

えー、ここで振り返るまでもなく、何かとしょんぼりなことが多かった今年の読書界でした。が、あえてそのしょんぼりを直視しよう、直視してますますしょんぼりしよう、ということで、先日の「2008読書界番付」に続いて、今年もまとめてみました。
番付の順位は、「読書界番付」以上に個人的な趣味によるものです。草思社の破綻は横綱級としても、
「いちばんしょんぼりなのはS&Mスナイパー休刊じゃないの!?」
などといった反論・意見などございましたら、どうぞコメントしてください。



読書界しょんぼり番付

西
草思社経営破綻 横綱 主婦の友休刊
マイクル・クライトン死去 大関 ヤングサンデー休刊
堺市図書館の大量BL本発覚 関脇 読売ウイークリー休刊
月刊現代休刊 小結 国木田独歩没後100年不発
ロードショー休刊 前頭1 アーサー・C・クラーク死去
S&Mスナイパー休刊 同2 新風舎破産
PLAYBOY日本版他いろいろ休刊 同3 洋販自己破産
金色のガッシュ!訴訟 同4 氷室冴子死去


いちおう解説しますと‥‥。

横綱
・草思社経営破綻(文芸社の子会社として再発足)
草思社の破綻は新年早々の大ニュースでした。同時期の新風舎破綻とともに、出版業界のしょんぼりな一年を予見させる出来事でしたね。文芸社の傘下に収まって、事務所も移転して再出発したけど、どうなるのかなあ‥‥。
・主婦の友休刊
今年はまた数々の雑誌が休刊しましたが、その象徴が主婦の友といえるのではないでしょうか。なんせ会社名が主婦の友社なのに、その名前が付いてる看板雑誌をを休刊しちゃうんですからね。味の素が味の素の製造をやめちゃうようなもんでしょう。
主婦の友なき後、主婦の友社の看板雑誌って何になるんでしょうか。いきなり社名変更して、「Cawaii!!社」とかになっちゃうと楽しいのに。

大関
・マイクル・クライトン死去
クライトンはたぶん「アンドロメダ病原体」と「スフィア」くらいしか読んでないんだけど、それなりにコンスタントに新刊が出てたから、いきなりの訃報でびっくりしました。66歳でした。
・ヤングサンデー休刊
読んでないし、特に好きな作品があったりするわけでもなかったんだけど、こんなわりとメジャーな漫画誌も休刊なのねえ、としみじみ。

関脇
・堺市図書館の大量BL本発覚
堺市の図書館が5,000冊以上のBL小説を収蔵していた、しかも開架書棚に置いてあった、というのが市民の投書で発覚したのが7月。あちゃー、と思いましたけど、要はバランスの問題であって、ある程度はBL小説くらい置いててもいいんじゃないの、とは思います(BLを男同士のポルノ小説だと勘違いしている人がときどきいるように思いますが、男同士の恋愛小説でしょ? 過激な恋愛小説が図書館の蔵書として許されている以上、BLを排除するのは論理的におかしい)。結局は、書庫に収蔵する、ということで決着したんだけど、なんだかなあ‥‥。
・読売ウイークリー休刊
まあなるべくしてなった休刊のような気もしますが(ニュース聞いて、読売ウイークリーって週刊読売と違うの? とか思ってしまった。知名度が悲しいほどなかったんですね)、週刊誌が休刊なんて、しょんぼりな出来事です。

小結
・月刊現代休刊
総合雑誌はなくなっていくばかりなのねえ(まあ個人的には、全然読まないから、わりとどうでもいいんだけど)。団塊の世代とともにあった雑誌は、読者と一緒にそろそろ引退時期なのかもしれません。
・国木田独歩没後100年不発
誰も気にしてなかったけど、今年は独歩の没後100周年です。地味なイベントとかあったみたいだけど、まるきり盛り上がりませんでした。doppo100.comなんてウェブサイトができたりして、もっと話題になってもよかったのにねえ。

前頭1枚目
・ロードショー休刊
この手の情報誌も、だんだんと減っていくばかりなんでしょうねえ。
・アーサー・C・クラーク死去
クラークは、マイクル・クライトンと違っていつ死んでもおかしくない年齢ではありましたが、これでハインライン、アシモフに続いて往年のSF界ビッグ3がみんな鬼籍に入ってしまったのだなあ、と思うとしんみりします。

前頭2枚目
・S&Mスナイパー休刊
よくわかんないけど他の業界同様、緊縛界も少子高齢化してそうだから、もうしばらくは紙媒体でもやっていけそうな気もするのですが、やっぱりインターネットの影響からは逃れられなかったんですね。
・新風舎破産(文芸社に事業譲渡)
文芸社は草思社を子会社化したうえに、こうして自費出版業界の唯一のライバルだった新風舎の事業も取得、そのうえ「B型自分の説明書」シリーズが大当たりで、一人勝ちなのか、あるいはこれが終わりの始まりなのか、よくわかんないです。

前頭3枚目
・PLAYBOY日本版他いろいろ休刊
今年休刊の雑誌をそろそろまとめますと、主立ったところは、
・論座
・KING(これは売れるはずがなかった)
・ラピタ
・BOAO
・GRACE(来秋再刊?)
・zino
・LOGiN
Z(あの「人生最後のメンズファッション雑誌」です)
といったあたりでしょうか。
ついでに、来年に休刊するのが、
・広告批評
・マミイ
・英語青年
なんともしょんぼりですが、いつまでも過去に拘泥するばかりではいけません。もっと前向きになりましょう。前を、未来を向いて、ほら、たとえば来年は何が休刊するのか、予想してみるとか。(やっぱり後ろ向きだ。)
・洋販自己破産
洋販というとあまりピンとこないかもしれませんが、青山ブックセンターの親会社です。傘下の青山ブックセンターの運営事業は、ブックオフが取得することになりました。もともと青山ブックセンターは一度破綻したのを洋販が引き受けて運営してきたわけですから、これで2度目の破綻です。そろそろ店名を、
「青山ブックセンターNeo」
「青山ブックセンターReturns」
などと変えてもいいんじゃないかと思います。

前頭4枚目
・金色のガッシュ!訴訟
サンデーの人気連載で、今年完結した「金色のガッシュ!」。原稿を紛失されたとかいろいろ揉めて、作者が小学館を提訴しました(11月に和解)。
・氷室冴子死去
氷室冴子死んじゃったのかー、というのはけっこうショックでした。51歳で、まだまだ若い。ここしばらく執筆してなかったようだし、ずっと闘病だったんでしょうか。
ほかに今年逝去した作家として、ソルジェニーツィン、赤塚不二夫、アラン・ロブ=グリエ、小川国夫、バリントン・ベイリー、アイトマートフ、野田昌宏、南里征典。
ソルジェニーツィン死去も仰天ニュースだったなあ。だって、まだ生きてたなんて思わないもの。死んでから、生きてたことを知りました。

ということで、そんなしょんぼりな一年でした。
来年は何かいいことあるといいですね。いちおう「太宰治生誕100年」だったりして、それなりの盛り上がりが期待できそうですが、その一方で、
「中島敦生誕100年」
「二葉亭四迷没後100年」
はスルーされそう。いや、でも、読者としては、こういうのをひとつひとつちゃんと盛り上げていくべきなんですよね。そうじゃないと、来年もまた読書界全体がしょんぼりになってしまう。
よーし、来年はがんばるぞう。二葉亭四迷没後100年にあやかって、来年の目標は、ズバリこれ。
「平凡」
あ、いきなりしょんぼりな気がしてきた‥‥。


posted by 清太郎 at 15:21| Comment(6) | TrackBack(1) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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