2008年09月08日

これからの読書週間の標語

更新をサボっているうちに、今年の読書週間の標語が発表されてましたね。
これです。
「おもわぬ出会いがありました」

本を読んでいると、そこに思わぬ発見を見いだすことがあるんですよ、それがあなたにとってプラスになるんですよ。
といった当たり障りのないことを表面的には主張しつつも、一方では、たとえば満員の電車の中で本を読んでるときに「あっ、それ‥‥」なんていうかわいらしい声が背後から聞こえるから、振り向くと眼鏡をかけた清楚な感じの女子高生が「きゃっ、やだ、私ったら、つい‥‥、あの、その本、私も今、読んでるところなんです‥‥」と真っ赤な顔でしどろもどろになってたりして、それが僕たちの運命の出会いでした‥‥。あるいはやっぱり満員の電車の中で「きみ、なんだかおもしろそうな本を読んでいるね」と横から不意にいわれて、見上げると背が高くて爽やかな学生風の男子がやさしく微笑みかけていたりして‥‥、ああ、それがあたしの運命の‥‥、なんて、きゃーん、ばかばか、あたしのばか、そんなことあるわけないってば! でももしかしたら、いつかそんな出会いが、あるかもかもかも! なんちゃてー! やーん! といった具合のそっち方面の「出会い」をサブリミナルに主張しているような、あまり品がいいとはいえない標語のような気がします。

が、そんなことより。
この標語をひと目見て、衝撃を受けました。
1947年に始まる読書週間の標語の歴史が、ついに大きな転換点を迎えたのです。
これまでの標語はこちらをご覧ください(去年、一昨年についてはこちら)。そして今年は「おもわぬ出会いがありました」
そう、そうなんです。ついに来ました。ついに登場してしまったのです。「本」やら「読む」やら「ページ」やら「しおり」やら、本関連の言葉がひとつも入らない標語が!

今回の「おもわぬ出会いがありました」は、読書週間じゃなくても違和感なく使えるような標語なんです。愛鳥週間でも(コアジサシを見に行ったら希少なクロツラヘラサギと出会えました!)、学校給食週間でも(わー、今日のおかずは握り寿司!?)、春の交通安全週間でも(出会い頭にビックリ! 目の前にトラックが!)、古紙リサイクル週間でも(うわー、こんなところに一万円札が挟まってた!)、何でもいいわけです。読書週間の標語は、60年目にして、ついに禁断の領域に足を踏み入れた、といってもいいでしょう。

こうなると次のステップは、本関連の言葉が入ってないばかりか、よく考えないとそれが読書週間の標語とはわからないような、ひねりのきいたトンチめいた標語になりますね。
たとえば‥‥。
「せまい日本そんなに急いでどこへ行く」(そんな急がんと、まあ本でも読むっぺや)
「欲しがりません勝つまでは」(今格闘中のこの本を征服するまでは、決してほかの本には手を出しませんことよ!)
「私はこれで会社を辞めました」(本に耽溺するあまり、仕事がおろそかになってしまって‥‥)
「そうだ、京都いこう」(ああ、この本は京都に行く新幹線の中で読むのにぴったりだ! 本を読むために京都に行きたくなってしまいました)
「だが断る」(ケータイやゲームやテレビやデートのお誘いや、いろんな楽しみがあるけれど、だがすべて断る! 俺には今読んでいるこの本がある!)

来年の標語が楽しみです。


posted by 清太郎 at 22:23| Comment(9) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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