2006年09月25日

横綱大乃国のお菓子本

まだ本屋さんで実物を見てないのですが、元横綱大乃国の芝田山親方が、お菓子ガイド本を出したそうですね。
『第62代横綱大乃国の全国スイーツ巡業』(日本経済新聞社)
巡業などで出会った全国のお菓子の中から、和洋問わず「絶対にうまい」と太鼓判を押せる86店140種類を選んだのだとか。
大関時代からは趣味で菓子作りにも取り組んできたそうで、ケーキづくりに励む姿も本書では紹介されているらしいです。要チェックです。

先程ニュースを見て知ったばかりで、よくわからないのですが、力士の書いたお菓子ガイドという以上は、ちまたのお菓子本とは一線を画する、大相撲ならではの視点が取り入れられていることでしょう。
たとえば‥‥。

「この軽やかながら大人の味わいに満ちたマンゴーときたらどうだ。一口食べて、思わず右張り手をくらったがごとき衝撃を感じた。この衝撃、ああ、そうだ、全盛期の旭道山が、こんな感じであった。一瞬の隙をつかれたまま、二口、三口‥‥。気づいたときには寄りきられてしまっていた。あの旭道山への敬意を込めて、「パティスリー・オオシマ」のこのマンゴータルトを、私はこれから、「タルト・南国のハブ」と呼ばせてもらうことにする。」
「ああ、このもっちりとやわらかく、まるでとらえどころがないような食感! 「安治川屋」の大福は、まさに大福界の横綱と呼ぶべきだろう。この至高の大福を味わいながら、私は思わず、往年の旭富士を思いだしていた。現役時代、何度となくぶつかりあった、あの太鼓腹‥‥。津軽ナマコの異名をとった旭富士にあやかって、この安治川屋の大福を「なまこ大福」と呼ばせていただきたい!」

想像するだけで、もうたまらなく読みたくなってきました。楽しみです。
posted by 清太郎 at 14:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月22日

「夜のピクニック」にあやかって‥‥

昨日、帰りの電車の中で、隣に座った女子が文庫の恩田陸『夜のピクニック』を読んでいました。そういえば、映画化されるんだっけ。
栄えある第2回本屋大賞受賞作でもあるこの作品は、ある高校の伝統行事「歩行祭」の24時間を舞台にしたもの。いかにも恩田陸らしい、ちょっと恥ずかしいようなノスタルジー全開で、それなりにおもしろいお話です。
学生時代に、一晩かけて山手線を一周するという似たような行事に参加しましたが、こんな甘酸っぱいことにはならなかったんだけどなあ。
ということはさておき、タイトルは「夜のピクニック」、略して「夜ピク」ですが、夜だけじゃなくて、昼間も「ピクニック」してます。いや、ピクニックなんていう生易しいものではなくて、何しろ24時間で80km歩き倒す、というかなりハードな行事。一晩かけて山手線34.5kmを一蹴するだけでヘロヘロに疲れましたから、24時間で80kmなんて、ちょっと、もう、あなた。
そんな極悪強行歩行大会を「夜のピクニック」という言葉でまとめてしまうあたり、看板に偽りあり、という気もするけれど、「六番目の小夜子」とか「麦の海に沈む果実」とか、タイトルの付け方が上手な恩田陸ならではのワザです。これが内容通り、たとえば「24時間歩行大会」という地味なタイトルだったら、話題にもならなかっただろうなあ。

逆に言えば、タイトルさえ恩田陸風にすれば、地味な内容のイベントも大いに注目されることがあるのではないかしら。
たとえば、オリンピック参加競技の中でも日本ではほとんど話題にならない競技を恩田陸にあやかって、えーと、そうですね、「競歩」という呼び名のかわりに、
「まひるの月を追いかけて」
にしたりとか、「十種競技」をやめて、
「夏の名残の薔薇」
にしたりとかすれば、女性誌なんかにも取り上げられて、
「25過ぎたら始めよう 夏の名残の薔薇」
などということになって、競技人口も増えるのではないか、エッ、どうなのか、そのあたり日本陸上競技連盟のお偉方はどのように考えておられるのか!
‥‥と、恩田陸著作リストを見ながら書いていて、はたと気づいたのだけど、「まひるの月を追いかけて」も「夏の名残の薔薇」も、恩田陸ファン以外はまず知らないよね。私もさっき知ったばかりだし。これでは改名したところで、話題にはなりそうもないですね。ダメでした。
posted by 清太郎 at 11:03| Comment(3) | TrackBack(1) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月19日

牛丼じゃなくて本だったら‥‥

吉野家の牛丼が1日だけ限定復活!というのでたいへんな行列ができたそうで、ニュースになっていましたね。めったに利用しないからいまひとつそのありがたみがわからないのだけれど、これが牛丼ではなく本だったら、私も目の色を変えていたことでしょう。

たとえば仮に、
「一部の漢字は、じっと見ていると、その図形が脳の悪影響をもたらし、頭がパーになる」
ということが発見されたとします。異常プリオン蛋白が狂牛病を引き起こすように、えーと、たとえば、そうですね、戦後になって新しく定められた新字体(「學」の代わりに「学」、「與」の代わりに「与」など)の一部を何度も何度も繰り返し見ているうちに、その仕組みは定かではないけど、とにかく脳の思考中枢の一部が破壊される、ということが医学的に証明される、ということがあるとするわけです。
そうなると、わが日本のことですから、すぐに、
「国内一斉に、新字体禁止」
ということになります。学校が「山田小がっ校」「東京大がく」などと修正されるのはもちろん、当然、これらを使った印刷物などはすべて発禁。応急処置として、とりあえず、
「戦後の本は、すべて発禁。流通も停止」
ということにしたうえで、
「旧字体を復活させるべきか、あるいは医学的に問題のない新・新字体を作成するか」
「いや、それ以前の問題として、ほかにも医学的に危険な漢字はないのか」
「そもそも、新字体にしようなんて言い出した奴は誰だよ」
「っていうか、あのとき漢字やめてぜんぶローマ字にしていればよかったのに」
「この際、国語は英語にするか」
などと議論百出、百家争鳴、ということになるでしょうが、ともあれ、最近の本がほとんど読めなくなっちゃうわけですから、本好きにとっては大打撃です。一日一杯牛丼を食べないと気が済まない人と同じくらいは、一日に何ページかは本を読まないと気が済まない人はいるはずです。
しかたがないので、戦前の本をあさったりしてしのぎはするけれど、いずれ不満が募ってきます。豚丼もおいしいけれど、やっぱり牛丼食べたい!というようなもので、戦前の本もおもしろいけど、やっぱり村上春樹読みたい!と思ってしまうわけです。
もちろん、各出版社にとっては、本好き以上に死活問題です。國語審議會(あるいは、こく語審議かい)とか文部科がく省(あるいは文部科學省)の決定を気長に待っていては、商売上がったりです。とりあえず、新字体をすべて旧字体で表記したりとか、あるいは思いきってひらがなとカタカナだけの表記にしたりとかして、何とか最近のベストセラーだけでも、出版にこぎ着けよう、ということになります。

で、新字体禁止から1ヶ月くらいして、久々に新刊書店オープン! 危険な字を使っていない、頭がパーにならない新刊本を100万冊限定で販売!
ということになったとしたら。
並びますね。徹夜で並ぶ。
でもって、そこに並んでいる本が、
・ハリー・ポッター
・涼宮ハルヒ
・容疑者Xの献身
だけだったとしても、全部買います。
posted by 清太郎 at 23:30| Comment(4) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月09日

「ハチミツとクローバー」完結

原作を最後まで読んだ人にしかわからないネタ。
羽海野チカ『ハチミツとクローバー』(集英社)がついに完結。まあそれなりに、おさまるところにおさまっていく青春のひとコマ、という、しっくりくるけれど、もうちょっとハズしてもよかったような、そんな結末でした。
ということはさておき、最終話のラスト、電車の中の竹本くんのシーンを見て、つくづく思ったこと。
タイトルが「ハチミツとクローバー」で、本当によかった。
これがもし、似ているけれどちょっと違う、たとえば、
「ハチミツとクロウラー」
とか
「ハナミズとクローバー」
とかだったら、たいへんおぞましいことになっていました。
(ぐえー、ちょっと想像して気持ち悪くなった。)
posted by 清太郎 at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。