2006年08月18日

読書週間の標語

まだ夏の真っ盛りのこの時期ですが、秋の読書週間の標語が決まったそうですね。今年は、
「しおりいらずの一気読み」
だそうです。
ここ数年の「本を読んでる君が好き(2005)」「落ち葉をしおりに、読書の秋(2004)」のようなバブルなコピー的な標語に比べると、やや実のある感じがしますが(標語の変遷については2005.8.17の日記をご覧ください。あ、去年もこの時期に同じネタで書いたのか)、でもこれって、
「一気読みできる本=おもしろい本」
という薄っぺらな構図がまるわかりで、あまり気持ちのいいものではないですよね。秋の夜長に読むのだったら、福井晴敏を徹夜で一気に、などではなくて、小沼丹をちびちびと‥‥、のほうがよほど似付かわしい。

そもそも、この読書週間、標語を見ている限りでは学生や若い人向けのもののようだけれど、少子高齢化時代の今、いつまでそんなことをやってるのか。さいきんチョイ悪とかいってオヤジがもてはやされたりしてるんだから、ときにはそっち方面にアピールするような読書週間があってもいい気がする。
「男は黙って、吉田健一」
とか何とか、そういう感じで。
少なくとも、司馬遼太郎と池波正太郎さえ読んでればカッコイイと思ってるような風潮は、正すべきなんじゃないか、と思うんですが、どうなんでしょ。
posted by 清太郎 at 12:07| Comment(4) | TrackBack(1) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月17日

めくるめく麻雀漫画の世界

麻雀をやらない。というか、できない。なんとなくルールは知ってるのだけれど(ジャラジャラして役とか揃えてポンッとか言って徹夜するんでしょ)、その役の種類にどのようなものがあるのかよくわからないし、戦術というか駆け引きというか、そのあたりもよくわからない。トランプの七並べであれば、52枚のカードすべて何があるかわかってるし、「ふふふ、このハートの8をとめてやろう」といったこともできるのだが、麻雀となるとさっぱり。

なんでこんなことを言い出したのかというと、先日、電車の中で隣に立ってる男の人が麻雀漫画雑誌(「近代麻雀」?)を読んでいたからで、よく考えてみると、麻雀というひとつのものだけをテーマにした漫画ばかりが集まった雑誌ができてしまうって、すごい。ジャンル別の漫画の種類には、野球漫画、サッカー漫画、バスケ漫画、柔道漫画、料理漫画、釣り漫画、レース漫画、ヤクザ漫画、医者漫画などいろいろあるけど、ひとつのジャンルだけで1冊の雑誌になっている、というものは珍しいのではないかしらん。バスケやサッカーが流行ったときには数々のバスケ漫画やサッカー漫画が登場しましたが、全作品バスケだけのバスケ漫画雑誌、あるいはサッカーだけのサッカー漫画雑誌なんていうのは聞いたことがない。そういえばゴルフ漫画雑誌の中吊り広告を見たことがある気がするけど、それくらいだ。
そう思うと、ひとつのジャンルだけで漫画雑誌ができてしまう麻雀の奥深さに戦慄せざるをえないのだが、しかしこの麻雀漫画雑誌に連載されてる作品って、どうなってるのか。さすがに同じような趣向、同じようなストーリーばかりが並んでいては飽きるだろうから、たとえば野球漫画に「ドカベン」と「キャプテン」と「逆境ナイン」と「タッチ」があるように、あるいはテニス漫画に「エースをねらえ!」と「テニスの王子様」と「しゃにむにGO!」と「Happy!」があるように、麻雀漫画の内容や方向性もバリエーションに富んでいるに違いない。

と思って、麻雀漫画雑誌にはどんな作品が連載されているのか、読んでもいないのに考えてみました。1冊の雑誌にするのですから、たぶん10種類くらいの内容はほしいところです。

(1)天才雀士活躍漫画
天才雀士が次々と現れる雀士たちとの勝負に打ち勝っていくオーソドックスな内容。

(2)努力型雀士成長漫画
麻雀のマの字も知らなかった少年が、老師の指導のもとどんどん強くなっていき‥‥、というこれまたオーソドックスな内容。

(3)麻雀4コマ漫画
ギャグ漫画で息抜き。

(4)麻雀恋愛漫画
雀卓を囲む4人の男女の恋模様。タイトルは、たとえば「キミの瞳にポンッ!」。

(5)日常雀士漫画
ふつうの雀士のふつうの日常をエッセイ風につづる。「これ、あるある!」と読者も共感。

(6)麻雀悲哀漫画
かつて天才といわれた雀士が徐々に身を持ち崩していく姿を哀感をこめて描く。

(7)麻雀ホラー漫画
深夜、ふと気がつくと雀卓を囲んでいるのが5人になっている‥‥、といったコワイ話が毎回読み切りで。

(8)ハートフル麻雀漫画
いがみ合っていた親子が麻雀をしているうちに仲直りしたり、不良だった少年が麻雀をしているうちに更生したり、自殺寸前の中年男が麻雀をしているうちに人生に新たな光明を見出したり、といった心温まるストーリーの麻雀漫画。毎回、読者は思わず涙。

(9)非現実的対戦麻雀漫画
天才雀士がどんどん勝負に打ち勝っていくのは(1)と同じだけど、勝負はどれも現実にはありえないもの。たとえば透視能力によってすべての牌の裏側が見える相手と戦うとか、すさまじい重力下の勝負で牌が持ち上がらないとか、相手に時間を止める能力があるとか。「ありえないよー!」というとんでもない展開でも、読者は思わずドキドキ。

(10)推理麻雀漫画
主人公は名探偵にして雀士。麻雀を通して、相手の思考が読み取れる。殺人事件に遭遇すると、容疑者たちとともに雀卓を囲み、あざやかに事件を解決!

‥‥こうして見ると、たしかに麻雀漫画って、実にバリエーションに富んでいます。麻雀漫画雑誌があるのも、不思議ではないですね。ちょっと読みたくなってきました。
posted by 清太郎 at 13:07| Comment(9) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月10日

新約ドラえもん

店頭で立ち読みしようと思って忘れていたのですが、週刊少年マガジンで新連載、
「新約『巨人の星』 花形」(村上よしゆき画)
が始まったそうですね。あの「巨人の星」を、星飛雄馬のライバルである天才打者・花形満を主人公に据えて再構成、という内容。ある意味、文学的な興味深い試みです。「現代風にアレンジ」ということは、新しい花形君は中学生(たぶん)なのにスポーツカーを乗り回すことはないのでしょうか‥‥。

さて、この「新約『巨人の星』 花形」が当たれば、当然どの出版社も二匹目のどじょうを狙ってくるでしょう。小説でも「坊っちゃん」の世界をうらなりの立場から描いた小林信彦「うらなり」が話題になったことですし、往年の名作マンガの「新約」が流行るかもしれませんね。
「新約『エースをねらえ!』 お蝶夫人」
「新約『ゲームセンターあらし』 大文字さとる」
「新約『キャプテン翼』 ロベルト」
「新約『天才バカボン』 ママ」
「新約『サザエさん』 花沢さん」
「新約『ど根性ガエル』 五郎」(五郎って、カバン引きずって「〜でヤンス」としゃべる子です)
などと、いくらでも出てきそうですが、中でも以下の2作品は、ぜひとも実現してもらいたいものです。

「新約『ドラえもん』 スネ夫」
膨大なモノと情報に囲まれた今の子どもたちは当然、のび太なんかよりもスネ夫の方にリアリティを感じるはずです。「新しい大画面テレビ買ったけど、3人用だから、のび太はダメ」「別荘に行くけど、車にドライバー以外3人までしか乗れないから、のび太はダメ」などと、次々と新手を繰り出してはのび太を羨ましがらせたり、あるいはジャイアンにおべっかを使って取り入ったり。そんな日々の苦労と努力は、結局はドラえもんのひみつ道具のせいで、なかなか報われることがありません。物質的に満たされていても、心に空虚を抱えるスネ夫の生活は、現代の子どもの、そして大人の共感を呼ばないはずがありません。

「新約『オバケのQ太郎』 ドロンパ」
ダメなやつだけど憎めないQちゃんなんかよりも、アメリカ帰りでおしゃれなドロンパの方が、恵まれた環境にある今の子どもたちには当然リアリティがあります。マドンナU子さんへのアプローチも、さり気なく素敵でドキドキ。正編では語られなかったカミナリさんとの心温まる数々のエピソードに思わず涙。強がりをいいながらも本当は繊細な心を持つドロンパの姿は、現代の子どもの、そして大人の共感を呼ばないはずがありません。
あるいは、Qちゃんの妹のP子をヒロインに据えても、「ダメなやつだけど憎めない兄を持って苦労する妹」という、「さくらをヒロインにしてリメイクした『寅さん』」のような味わいが出て、いいかもしれません。
posted by 清太郎 at 19:11| Comment(11) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月05日

読書マラソン

私はすでに大学生ではないので最近はじめて知ったのですが、大学生協では読書推進運動「読書マラソン」を進めているそうです。
合言葉は、
「大学4年間で本を100冊読もう!」

大学生が4年で100冊‥‥。
えーと、それって、ブラックユーモアのつもりですか‥‥?

「全国大学生協連が03年、読んだ本の感想をカードに書いて学内の生協へ提出すると「書籍割引券」などの特典があるシステムとしてスタートさせた」とのことですが、日本マラソン協議会などから、
「そんなことに「マラソン」の冠するとはけしからん! 撤回せよ!」
というクレームがつかないのかしら。
あるいは逆に、全日本トラック競技連盟などから、
「読書マラソンじゃなくて、読書5000メートル走にしてくれませんか」
といった要望が出されたりとか。

ともあれ、いずれにせよ、おそらくこれまで一切交流がなかったであろう読書界と陸上競技界という異業種の間で、これを機会に活発なコミュニケーションが行われることになればと、切に願う次第であります。
日本陸上競技連盟と日本書籍出版協会がなどが正式に協議して、
「読書陸上」
の種目などを、ちゃんと決めたりとかね。
「読書マラソン」も4年100冊なんていう小学生レベルのものではなく、マラソンにふさわしい本を1万冊くらいリストアップして、その中から選んだ1000冊くらいをいかに早く読破できるかを競う、くらいにはしたいものです。
あるいはむしろ、ドゥルーズ/ガタリやらヘンリ・ジェイムズやら、小難しげな作品を10冊くらい並べた、
「読書110メートル障害」
なんていうのもいいでしょう。

今後の課題としては、陸上って走ることばかりじゃないですから、
「読書幅跳び」
「読書棒高跳び」
「読書ハンマー投げ」
「読書槍投げ」
などをいかなる内容にすべきか、ということですね。陸上界および読書界の英知を結集して、この新たな分野を実りあるものにしてもらいたいと思います。
そうしていずれ、たとえば、
「こんどのインターハイ、文芸部の奥田君が出るんだって!」
「きゃーん、奥田君の読書ハンマー投げって、チョーすごいんだよねー」
というようなことになると、ステキだと思います。
posted by 清太郎 at 10:12| Comment(7) | TrackBack(1) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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